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電歌祭 BLOG

~前面映像班編~

初カキコ…ども…

というわけでこんにちは。

今年の電歌祭にて前面映像班の班長を務めさせていただいております、おおとり と申します。

さて、この記事ではYoutubeのショート動画では伝えきれなかった前面映像班のお仕事の内容や、こだわりなどを話していけたらと考えております。長くなってしまうと思いますが、お付き合いいただけると嬉しいです。早速本題に入っていきましょう。

【仕事内容】

基本的には、ショート動画で話した通りMMD

(MikumikuDance)を用いてキャラクターを踊らせることが仕事になります。ここではそれを更に具体的に話していきます。

MMDについて、触ったことがある人やファンメイドライブに関わったことがある方なら分かるかもしれませんが、キャラクターのモデルや曲の振り付けや動き(以後:モーション)は一般配布されているものがかなりの数あります。基本的にはそれを"お借り"してライブで使わせていただくという方式をとっています。セトリを決める際に、どうしてもやりたい曲はモーションを収録することもありますが…

しかし、お借りした又は収録したモーションをただ流す訳じゃありません。

ここからが本題、モーション修正のお時間です。

何をするかと言うと、キャラクターにモーションを入れた際にほぼ100%訪れるのが、貫通や破綻です。何それ、という方のために実物を用意いたしました。

前面班.png

このような、"現実では起こりえない動き"を直すのが仕事になります。(そういう意味では命を吹き込んでいると言えるかもしれませんね。)

1番多い修正項目は貫通ですが、これを直すのもそこまで楽じゃあありません。(初めて1年のぺえぺえなので自分のやり方が悪いだけかもしれないです。)私の場合は、

一旦再生して見渡す→貫通しているところがあったら止め、1フレームずつコマ送りにして確認する→貫通している原因を探す→関節の位置を動かす→解決

の様に順序立ててやっております。

この中で最も時間を食うのが、原因を探すフェーズになります。肘の開きが足りないからスカートを貫通しちゃうだとか、腕の角度が急すぎて顔にめり込んでしまう…などなど様々な理由がありますが、貫通が起きるのにどの体の部位が原因になっているかを考えるのは、慣れないと中々難しいかもしれません。

破綻に関してもやることはあまり変わりませんね。しかし、破綻の修正において難しいのが、実現可能な動きかどうかを見極めながら修正することです。私の場合は、関節が妙な動きをしたときは実際にPCの前で同じポーズを取ることでどの動きに違和感があり、どう動かせばそれを消せるのかを考えています。

曲は1つにつきおよそ6000フレームくらいありますので、これをコマ送りにして調整するのは中々根気がいりますね…

収録モーションはもっとえぐいです。(貫通、破綻の頻度が有志によって配られているモーションの10倍以上です。)ものによっては作業時間が100時間を超えることも…

なので、踊りが拙い曲があっても悪いイメージを持たずに盛り上がってくれると嬉しいです。

とまあ大変なイメージばかり植え付けても仕方ないので、少し楽しいところについて話していきましょう。

モーションの作成者から許可が降りている場合のみ、モーションに改変(修正とは違います。)を加えることが可能になります。具体的には可愛いポーズをする時に首を傾けてあざとくしちゃおう、だとかそういった自分の"好き"を入れることができるのも面白さのひとつだと思います。私が担当した曲にはそういった改変がすこ〜し含まれております。(多分誰も気づかないですけども)楽しみにしててください。

【こだわり・注目ポイント】

私たち前面映像班はライブの主役を担うキャラクターの映像に唯一干渉できる存在であり、決していなくなってはならない人達なんですよね。(個人の感想です)もしモーション修正をする人がいないと、踊っているキャラクターの服を腕が貫通している箇所が多かったり、関節が変な動きをしてたり、とリアリティがかけてしまい、キャラクターたちの"そこにいる"感が損なわれてしまうんです。これはライブのクオリティの低下に直結してしまいます。

ですが、それを直す作業は地味で目立たず、全てを修正しても、キャラクターが綺麗に踊っているだけ(これ実は凄いことなんですよ)なのです。言わばマイナスをゼロにする作業。背景映像やイラストとは違い、パッと見で頑張りが伝わらないのは中々苦しいものがありますので、モチベーションを保つのも難しいですし、進んでやりたいという人は中々出てこないです。そんな中、電歌祭では多くの人が前面映像班に加わって下さりました。本当にありがたい限りです。

マイナスをゼロにする作業。ライブのクオリティに直結する大事な仕事。だからこそ、誰かがやらなければならないことだと思っています。

前面映像班は、ライブの根幹を担う"影の功労者"と言うのが1番似合うかもしれません。

そんな前面映像には、班員一人一人の原動力、「ライブをより良いものにしたい」という想いや、その曲、キャラクターに対する思い入れが詰まっています。

踊ってる!可愛い!というのも嬉しい感想ですが、ぜひ、ここまで読んでいただいた方々には、キャラクターが綺麗に踊れていたら「修正した人、頑張ったんだなあ」とか「愛があるなぁ」とか、心の片隅で思ってもらえると班員も報われます。

ここまで読んで下さり、本当にありがとうございます。

これを読んで、少しでもライブに行きたいと思っていただけますと班長冥利につきます。

それでは、11/2(土)ライブ会場にてお会いしましょう!

お借りしたもの
モデル:IAx改v1.5 mqdl様、まお(はばねら)様)

ステージ:にくきゅー(nikukyu)様

モーション:I孩童記錄A様

エフェクト:Rui様、そぼろ様、

「VOCALOID(ボーカロイド)」および「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標です。
VOCALOID and VOCALO are trademarks of Yamaha Corporation.

当団体は東京電機大学に認可された団体であり、

ヤマハ株式会社様、及びクリプトン・フューチャー・メディア株式会社様との

関係はございません。

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